司法試験の勉強法
こんにち。かずしおです。
今回は、司法試験の勉強方法について書いてみます。
ゴールから逆算する
時間は有限なので試験の日から逆算してその月に何をすべきか、その日に何をすべきか、を計画できて、それを実行できれば理想的です。
基本書を繰り返し読む
基本書となる「この1冊」を慎重に時間をかけて丹念に選んで、それを何度も繰り返して理解して、記憶して表現できるようになりましょう。試験なので学者の本でなくても予備校の本でもいいです。学者になるわけではなく、試験に合格するために勉強しているのだとすると必ずしも学者の本の方がいいわけでもなく予備校の本の方が合理的だったりします。
自分が決めたこの科目はこの本という本と心中するくらい手を広げないで覚え込みましょう。多読よりは1冊2冊の基本書を何度も読む方がはるかに効果があります。私は多読しすぎたのでまずかったと反省しています。この文章を読んでいる人はそういう失敗をしないようにしましょう。
覚えた知識は、択一試験論文試験ともに役に立ちますし、表現できるようになれば論文の論証で使えます。応用できるようになるまで本を読むのがコツです。
条文を読む
法律学は法律の条文が出発点なので条文を何度も素読して出てくるたびに読むのが理想的です。覚えようと思わなくても何度も当たった条文は自然に覚えてしまいます。択一試験は条文そのままの知識が聞かれることもあるので条文を読んでおくとそのまま点数になります。法律の文章は難しいので何度も読んでしっかりした理解をするとよいです。
判例を読む
法律が適用された事件のケースが判例となって積み重なって判例ができあがります。実務でも判例がとても重要で、試験でも重要であることから、判例を頑張って読みましょう。実際の事件の1回限りの具体的事実とどの法律のどの条文のどの文言が問題となっているのか、規範を立てるまでの論理はどうなっているのか、その規範にその事件をどう当てはめたのかなどを読んでいくこととなります。なお、重要な判例の規範はまるまる暗記する必要があります。超重要な規範は各科目20個から30個くらいなものですので丸暗記しましょう(民法はもうちょっと多くなります)。覚えた規範はそのまま論文試験で使えますし、択一試験の判例の見解を聞いている問題で役に立ちます。
択一試験を解く
今の司法試験は口述試験がなくなり、択一と論文の試験だけです。択一試験は与えられている選択肢から正解を選択できれば点数になる試験です。正確な知識がたくさんあれば合格点は超えられます。問題を解く優先順位として、まず司法試験の過去問が1番、2番目に択一試験の問題集などの問題でいいです。今は本が豊富なので過去問はすぐ買えますし、問題集も辰巳の『肢別本』や『タクティクス・アドバンス』などいいのが揃っています。昭和の時代の司法試験の択一試験も手に入るので民事系の科目はやっておいて損はないと思います。択一試験は、条文の知識と判例の知識でほとんど構成されています。しかも、判例は判例百選に載ってあるような判例くらいが出題されるので聞いたこともないようなマニアックな判例の知識は不要です。知識問題以外の論理操作問題は過去問で慣れておくといいです。択一試験はよく、解いた問題の量に比例して点数が上がると言われます。ある程度までは量をこなすといいと思います。と同時に、勉強の質も大切なので本試験レベルの問題を解き続けることも大切だと思います。問題集をするコツとして間違った問題の横に×とか印をつけておいて、2回目にするときはその×のついてある問題だけするといいです。2回目も間違った場合はまた横に×印をつけておいて、3回目はその×が2つある問題だけする、というようにすると合理的で効果的です。最終的には全問題×がなくなりますので気持ちも良くなります。
論文試験の対策
論文試験は1つの論点について深い理解が試されます。理解しているだけではなくてそれを制限時間内で表現できないといけません。やはり、論文試験も過去問題に真っ先に取り組むべきですね。そして優先順位としてはその次に、予備校の問題集の問題などがきます。
論文試験はロースクールの勉強をしっかりやっていればたしかにそのまま対策になるとは言えます。とはいえ、予備校の答案練習会に参加できるのであれば参加する方が絶対にいいです。どうやって点数が付けられるのか、時間内での答案構成の時間と答案を書く時間配分などがわかり、また成績で自分がどの位置にいるのかわかります。司法試験は相対評価なので上位にいれば合格できます。
答案がすぐに書けない、というはだれでもそうなのであまり落ち込んだりしなくて大丈夫です。まず、たくさん答案を読むといいです。できれば、優秀答案や参考答案レベルの答案ばかり読めれば合理的で効率的です。合格答案を読んでこのくらいでも合格できるのか、と案外ハードルが低いことを実感するのもいいです。
思考力が試される、という建前になっていますが、知識がないと始まらないので頑張ってたくさん覚えて答案を読み込んで答案を時間内で作成できるようになれば理想的ですね。努力型の試験なので努力できる人は合格する可能性が高くなる試験です。基本的にはアウトプットを意識してのインプット重視の勉強でOKです。
今回も読んでいただきありがとうございました。
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